日本一○○な道路!どうしてこんな道が出来たのか?
普段何気なく使ってるインフラの一つ、道路。当たり前の存在過ぎて気にも留めることはありませんが、道路にも「日本一」という概念が存在します。本記事では道路に関する日本一を紹介していこうと思います。
日本一短い国道
「日本一短い国道」は、兵庫県神戸市の神戸港と国道2号を結ぶ国道174号です。その総延長、驚きの187メートル!歩いて3分もかからず完走出来てしまいます。
その長さの反面、車線数は11もある立派なもの。間違いなく日本一正方形に近い国道でしょう。
なぜこんな国道が出来たか
一部の人は「なんでこんな短い道が国道なの?」と思うでしょう。
これは、「国の重要港の連絡道路は国道であるべき」という考えが明治時代に存在し、この思想が現在の、道路を管理する法律:道路法にも受け継がれ、"港国道"というものが誕生したからです。
"港国道"の具体的な規定は「港湾法によって規定された重要港、空港、国際観光上重要な地と、高速自動車国道及び二桁国道とを結ぶこと」。都市間を結ぶ必要が無いわけですから、このように短くなってしまうことにも納得がいきます。
日本一短い都道府県道その1
長野県上田市の上田駅前の県道:長野県道162号上田停車場線の長さはなんとたったの7メートル!車線数が4ですから、幅員のほうが長いという世にも奇妙なことになってしまっています。
しかし実際に"上田停車場線"として認定されている区間は合計で126メートルあり、そのうち119メートルが県道77号長野上田線と被って認定されているから実延長7メートルなのであり、"総延長"では日本一には遠く及びません。
日本一短い都道府県道その2
総延長の短さで日本一に輝くのは広島県道204号安登停車場線。その総延長は10.5メートル。ここもやはり幅員が長さより長いといった状態になっています。
こんな短い県道ってアリなの?
ところで、なんでこんな短い区間が県道になってしまうのでしょう。
それは道路法の都道府県道の要件に"停車場(駅)と国道を結ぶこと"と書かれてあるからです。
この安登停車場線の場合、「JR安登駅と(その目の前を走る)国道185号を結ぶ道」として県道に認定されたため、このような短い県道が誕生してしまったのです。
日本一標高の高い都道府県道
日本一標高の高い都道府県道の標高は3715メートルです。この地点で何となく察しが付くでしょう。そう、その道は富士山頂にあります。
当然途中からは完全な登山道になるため、全線を車で通過することは出来ません。
一般の車で到達できる最高地点は同じく富士山を通る"富士スカイライン"の新五合目の標高2400メートル。古い車だと空気の薄さでエンジンノックを起こしてしまうそうです。
登山道が県道?
山梨県道701号富士上吉田線は富士山麓を通過する国道138号と富士山頂を結ぶ国道です。道路法の都道府県道の要件に"国道と主要観光地を結ぶこと"とあるため、このような県道でも存在できます。
日本一長い道路トンネル
日本一長いトンネルは青函トンネル。これはほぼ一般常識でしょう。では、車の通れるトンネルなら?
答えは山手トンネル。その長さは18200メートルに及びます。大阪から西宮に匹敵する距離です。しかもこんな長いものがアルプスとか東北の山の中なんかじゃなく、東京都心に埋まっているのですから驚きです。
なんで地下に作ったの?
山手トンネルが設置されている首都高速中央環状線は、全線がありきたりな高架道路として建設される予定でしたが、地元住民の反対に遭い計画が一度とん挫。その後再び中央環状線計画が持ち上がった際、前回の計画中止の反省から「地下にトンネルを作ろう」ということになり、都心に長大トンネルが出来たそうです。
ちなみに世界で見ても、ノルウェーのトンネルに次いで世界二位の長大道路トンネルです。