日本の交通を研究する会【記事】

youtubeチャンネル「日本の交通を研究する会」の文字起こし版です。

【丹波の快走路】国道372号 全線走破記(亀岡→姫路)前編

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 クソ蒸し暑い8月下旬の曇天の中、京阪神地区を迂回するルートとして定評のある国道372号を走破してきました。

 まず372号の概要です。

総延長2桁キロと、そんなに長い国道ではないです。それでも2時間は車を走らせないといけませんが…。

 元々はこの372号も"酷道"と呼ばれる類の国道でした。しかし平成7年の阪神淡路大震災で神戸の主要道路が軒並み寸断された際、京都への代替ルートとして大活躍。これを機に全線に渡って改良工事が行われ、平成15年、天引トンネル開通と同時にボトルネックはすべて消滅、現在は一部2桁国道顔負けの快走路になっています

 

↓動画版↓

【VOICEROID車載】国道372号 亀岡市→姫路市 - YouTube

 

亀岡市

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 写真の"加塚交差点"が372号の起点です。亀岡から池田、吹田を経由し、大阪梅田へと至る国道423号の起点もこの交差点です。起点からしばらくは423号との重複区間です。この区間では、おにぎりや距離標識には番号の若い372号のみが表記されています。

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 京都縦貫道下の交差点で423号と分岐します。写真右方向が372号、直進方向が423号です。分岐後は縦貫道の下を走ることになりますが、数百メートルで372号は左折、縦貫道とお別れです。

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 しばらくは、「直線/勾配なし/信号なし」の3拍子揃った快適な道を進むことになります。

 残念ながらこの日は曇りでしたが、快適な秋晴れの日に走ったのなら、きっと日頃の疲れとかストレスとかが、クイックルワイパーのCMの汚れ並みに心地よく剥がれていくのが感じ取れるはずです。

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 この交差点から4キロほどは、477号との重複区間です。

 477号と言えば、絶対に一回で曲がり切れない丁字路"百井別れ"とかで有名な酷道ですが、全線にわたって酷道というわけではなく、少なくともこの重複区間では常識的な国道です。

 さっきの423号との重複区間と違い、おにぎりは"327"と"477"が2段になっており、案内標識も2つとも表記されています。 

 

南丹市

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 南丹市に入ってしばらく走るとセンターラインが消失してしまいます。

「大型車離合困難」

そんな看板が不安を煽ってきますが、それは両方とも大型車だった時の話。乗用車と大型車なら難なく離合できます。

 なお唯一のセンターライン消失区間です。

 この先、府道54号との交差点を左折すると名勝:るり渓へ向かいますが、今回は行きません。

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 京都/兵庫の県境"天引トンネル"です。このトンネルの完成によって、372号のボトルネックは全て解消しました。

 このトンネルの800メートルほど手前に旧道との分岐があります。しかし現在は全面通行止めになっているため、ネットの海から画像を拾い上げてくることでしか当時の様子をうかがい知ることはできません。

 

→part2へ続く